FIP(猫伝染性腹膜炎)

FIPの症状・疑い・診断のある飼い主さまへ

FIP(猫伝染性腹膜炎)は、確定診断がつきにくい病気です。一方で急変の可能性もある不治の病です。
当院院長が追求した、より早く低コストで診断がつく診断方法により、スピーディに確定診断をつけ、ストレスを軽減した治療を行います。また84日間の治療期間中の検査来院ストレスを軽減した工夫も行っています。

●急死の可能性もあるため、様子を見ずにすぐにご相談ください。
●遠方の方のための対応も行っています。

 

FIP(猫伝染性腹膜炎)とは

猫コロナウイルスが変異し引き起こされます。予防接種がなく、発症メカニズムも解明されていないため治療法も確立していませんでした。ところが、2019年の猫コロナウイルスに対する抗ウイルス剤GS-441524の注射および内服薬の出現により、90%強の寛解率を達成することができました。もっと詳しく>>>

 

 

このような症状はFIP(猫伝染性腹膜炎)かもしれません

・急に元気がなくなり体調が悪そうにしている

・最近、お腹が大きくなってきた
・発熱・嘔吐・下痢・便秘・呼吸難などがありそう
・目の色が変わってきた
・あまり食べなくなった、体重が減ってきた
・歩き方が少し変わった
・おもちゃで遊ばなくなった

その症状は、腹や胸に水が溜まる「ウェットタイプ」と、内臓に肉芽腫ができる「ドライタイプ」に分けられます。両者を併せもった「混合タイプ」も認められます。

外の猫との接触、ストレスや免疫低下などが原因で発病します。また2歳以下の若い年齢での発症が多く、あるいは免疫が低下した老猫にも認められます。

 

 

早期発見・早期治療が大切です

FIP(猫伝染性腹膜炎)を治療しない場合、ほぼ100%死に至るこわい病気です。FIPは発症から数日以内に急死するケースもあります。

  

当院のFIP(猫伝染性腹膜炎)治療の特徴

FIP治療の特徴1FIP治療実績多数

当院では20年以上前からFIP(猫伝染性腹膜炎)を診断・治療しております。2019年の猫コロナウイルスに対する抗ウイルス剤GS441522と同等のXraphconn®の注射および内服薬の出現以降、お陰様で450匹の猫ちゃんを治療させていただきました。現在、全国からお問合せをいただいて、治療にあたっています。

 

FIP治療の特徴2低コスト短時間での確定診断 猫のストレスも軽減

FIP(猫伝染性腹膜炎)は確定診断をつけるのが難しく2~3軒の動物病院へ行き、やっと診断されることも多い病気です。しかし、無治療であれば数日~1か月でなくなる病気ですから、この診断に至るまでの期間が命取りになることもあるのです。

 

当院では、院長がより早く低コストで診断がつく方法を追求し、無駄な検査がなく、スピーディに確定診断が可能になりました。

 

さらには、治療期間中の検査も当院では減らすことが可能です。猫にとって通院はストレス。治療はご自宅での服用が可能ですが、通常は検査のために月2~4回の通院が必要となります。当院では、多くても月1回。このように通院を50%以上減らすことを可能にしました。

 

※多頭飼いの方は、FIPにかかっていない子の検査代を「ニャンパス」で抑えることも可能です。ニャンパスについて、詳しくはこちら>>>

 

FIP治療の特徴3FIP専用Line無償相談サポート

 院長の出勤日のみとなりますが、治療期間(84日)にLineをつかった無料相談のサポートがございます。お薬の服用の仕方や、猫の様子が気になる際などにご連絡いただけます。

 

加えて、無料相談はアフターサポートもございます。治療終了後、寛解(6か月)までご相談いただけ、サポートは万全です。

 

FIP治療の特徴4遠方対応とリモート健診

当院が行っているFIP(猫伝染性腹膜炎)治療は、実施している施設が全国でも限られております。遠方の方で大阪まで通うことが大きな負担になる飼い主様向けに、通院せずに治療できる対応をおこなっています(初診の来院が必要です)。

 

84日間の治療プログラムの中で、初診のみきていただきます。お近くの方であれば、月に1回程度(1か月健診時、2か月健診時、ゴール前健診時)にご来院いただくところを、これら3回の健診について来院不要の対応が可能です。遠方の猫ちゃんのかかりつけの先生と当院が連携し、かかりつけの先生からデータをいただいて当院でリモート健診することが可能です。

 

FIP治療の特徴5再発の場合、無償で追加治療が可能

院長獣医師 東條雅彦は、20年以上のFIP(猫伝染性腹膜炎)の診断・治療経験があり、適切な薬用量が可能で治療には自信を持っておりますが、万が一の再発の場合には追加治療を無償にてさせていただきます。

 

寛解率(症状がなくなる確率)はこちら>>>

 

 

検査から治療までの流れ

●初診検査の流れ

 猫にとって出来るだけ負担のかからない検査(血液検査)のみで、確定診断します。

ただし、猫エイズ・猫白血病のウイルスチェックは必須科目です。過去に一度も他院で検査をされていない場合は、当院で同時に行います。

 

●84日間治療プログラム

 14日単位で、初回を含めて計6回、合計84日間の投薬を継続いただきます。

 

 

●治療中の検査の流れ

1か月:健診(血液検査)


2か月:健診(血液検査)

77日目:ゴール前健診(血液検査)

84日目:ゴール!

 

※ゴール後、1か月・3か月・6か月目にアフター健診を受診いただきます

 

 

●Xraphconn®(ラプコン)注射について

重篤な症状で投薬不可と判断した場合、84日間プログラムの前に緊急処置として注射を施します。

※この場合は、注射処置日数を84日から差し引きます。


当院では、他の治療薬に先駆けて世界的に使われ、よりエビデンスが多いGS-441524と同等のMUTIAN Xraphconn®(ラプコン)を第一選択薬とします。

ドイツのミュンヘン大学で治療試験および成分分析済みで、GS-441524 を含む Xraphconn® による経口治療は、重篤な副作用を引き起こすことなく FIP に対して非常に効果的でした。この薬はFIPの経口治療の優れた選択肢であると証明されています。
*出典:Curing Cats with Feline Infectious Peritonitis with an Oral Multi-Component Drug Containing GS-441524

 

お問合せ:長居動物病院 診察 9:00-13:00/17:00-20:00
TEL: 06-6693-4801 ガイダンス1番

FIP(猫伝染性腹膜炎)増加の背景

純血種の猫の飼育頭数が増えると共に、猫コロナウイルスに対するアレルギー疾患であるFIP(猫伝染性腹膜炎)の猫がたびたび来院するようになりました。

純血種の猫はどうしても近親交配が必要となるため、遺伝的リスクが高まります。雑種よりも純血種の猫のほうが発症しやすいとされています。

当院でのFIP治療をした猫も純血種がほとんどです。
・ マンチカン
・ スコティッシュ・フォールド
・ ノルウェージャンフォレストキャット
・ アメリカン・ショートヘア
・ ロシアンブルー
・ ヒマラヤン・バーマン
など


とはいえ、もちろん純血種だからといって発症するわけではありません。何かしらの引き金(多頭飼育、引っ越しなどに移動、飼育環境によるストレスなど)によって発症します。

 

FIP(猫伝染性腹膜炎) Q&A

Q.治療によって良くなる確率を教えてください

4年で450匹の猫ちゃんを治療させていただきました。2019年の猫コロナウイルスに対する抗ウイルス剤GS-441524同等のMUTIAN Xraphconn®(ラプコン)の注射および内服薬の出現により、90%強の寛解率(症状がなくなる)を達成することができました。

しかし、残念な事になぜ100%近くにならないかといいますと、大きな原因といたしまして、当院に来院された時点で手おくれの状態であるとういう事が挙げられます。これには発症してからはっきりとした診断がつかずに動物病院を2件、3件と、はしごしている間に病状がどんどん悪化してしまいます。手遅れの場合、投薬しても、サイトカインストームと呼ばれる自分の免疫の暴走により、死に至ることもあり得ます。

 

Q.治療後にFIP(猫伝染性腹膜炎)が再発することはありますか?

84日投薬終了後の再発率が2.5%報告*がございます。ほとんどの場合は寛解しますが、再発の可能性は0ではありません。当院では、再発の場合ご連絡いただければ無料で追加治療を実施させていただきます。

*総ビリルビン値から予測される猫伝染性腹膜炎の顧客所有猫141匹に対するMutian® Xraphconnの治療効果

 

Q.FIP(猫伝染性腹膜炎)治療はペット保険の補償対象となりますか?

FIP(猫伝染性腹膜炎)の治療にかかる診断および検査は、補償対象です。
海外薬の費用は補償対象になりません。(2024年2月現在)
ただし、それ以外の入院費などは通常補償対象となります。

Q.FIP(猫伝染性腹膜炎)の予防接種はありますか?

残念ながら、2024年時点では予防接種はありません。猫にストレスを与えない、猫コロナウイルスに感染しないようにする、などの注意をしていただく必要があります。また、定期的なPCR検査もお薦め致します。

 

Q.FIP(猫伝染性腹膜炎)を治療しないという選択肢もありますか?

当院では、発症してから日数がたっており重篤なケースでは、緊急処置として注射を施すことができます。ただし、かなり重症であったり注射を嫌がるなど、飼い主様と医師が相談して、治療をしないという選択肢をお選びいただくこともできます。

 

Q.FIP発症に気を遣うべき年齢はありますか?

2歳以下(1~3歳との報告もあります)の若齢猫での発症が多いとされています。
また、老猫も免疫が低下しており、リスクがあります。
年齢とは関係なく、持病のある猫も注意が必要です。

 

Q. FIP(猫伝染性腹膜炎)により急死することもあるのですか?

FIPは発症から数日で死に至る場合もあります。治療しない場合、数日~1か月ほどの命、と言われている恐ろしい病気ですので、症状が見られたらすみやかに受診をお薦めします。

 

Q.どのような環境が発症の引き金になりやすいのでしょうか?

若齢の猫の場合、まだ免疫力や体力が弱い状態にあります。下記のような環境に猫をおいた場合は、ご注意ください。

・外部の猫と接触した
・多頭飼いで、新しい猫を迎えた
・保護猫を新たに迎えた
・多頭飼いでの繁殖で生まれた
・リフォームや引っ越しなどで、飼育環境が変わった
・若猫のワクチン接種や外科手術の後

 

Q.猫コロナウイルスとヒトの新型コロナウイルスとの関係は?

ヒトの新型コロナウイルスとは別種です。
猫コロナウイルスは発症せずとも多くの猫が腸内に保有しているもので、遺伝的突然変異を引き起こすと強毒性FIPウイルスになると言われています。

 

お問合せ:長居動物病院 診察 9:00-13:00/17:00-20:00
TEL: 06-6693-4801 ガイダンス1番
  • 気になる症状があったらまずはご相談ください 長居動物病院 土日祝日診療 tel:06-6693-4801 診療時間 9:00-13:00/17:00-20:00(14:00-17:00 手術・往診) 休診 火曜日 長居駅 徒歩4分 地下鉄長居駅 徒歩 5分
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