長居動物病院ブログ

2017.11.14更新

犬や猫の扁平上皮癌は、皮膚や口腔内、特に高齢化した動物に多く見られます。
外科手術や放射線治療で治療できれば、それにこしたことはありませんが、全身麻酔下でおこなう必要があり、体に受けるダメージも部位によっては、大きいものがあります。
では、内科的な治療法はないのでしょうか。
時代の進歩とともに注射薬、内服薬、外用薬が選択肢として表れました。
①注射薬
ルペオール注射液
癌細胞の核内遺伝子NF-kBに働き、癌による炎症疼痛を抑える働きをします
ビタミンA注射液
未熟な扁平上皮の癌細胞を角化させる働きをします。

②内服薬
Palladia(トセラニブ)
チロシンキナーゼと呼ばれる細胞分裂に働く信号をブロックすることにより、扁平上皮癌細胞を縮小させます。
ピロキシカム
本来非ステロイド系抗炎症剤でありますが、プロスタグランディンE2という炎症物質であり、免疫抑制物質を抑制することにより癌細胞の増殖を抑制します。

③外用薬
セラミド
本来化粧品にも使用される皮膚のうるおい成分でもありますが、癌細胞をアポトーシス(死亡させること)させる作用があることが近年発見されました。
皮膚表面だけでなく、口腔内にも使用できます。現在、当院では犬と猫の口腔内扁平上皮癌に使用しております。

これらの治療法についての質問、お問合せは院長、獣医師東條がうけたまわります。お気軽にお電話ください。
院長不在の際は、こちらからご連絡させていただきます。

投稿者: 長居動物病院

2017.11.14更新

犬の乳腺腫瘍の約50%が悪性であり、そのうちの約半分つまり全体から見ると約25%がリンパ節、肺、脳などに転移するきわめて悪性度の高い乳腺癌と言われているものです。
これまでは、有効な抗癌剤はなく、はっきり申し上げてお手上げの状態でした。
しかし、最近、海外文献より人間の糖尿病治療に使用し、約50年の歴史のあるメトホルミンという薬が犬の乳腺癌に反応し、縮小することが判明しました。メトホルミンは血糖値を下げる力はマイルドで低血糖になることはまずありません。
この薬は乳腺癌細胞の増殖を抑え完治を目指すものではなく、共生をめざすものです。しかし、すべての症例に効果があるとは限りませんので、まず1か月間内服してみてください。反応すれば、乳癌が小さくなっていくのが実感できると思います。

これらの治療法についての質問、お問合せは院長、獣医師東條がうけたまわります。お気軽にお電話ください。
院長不在の際は、こちらからご連絡させていただきます。

投稿者: 長居動物病院

2017.11.14更新

老犬に多い悪性メラノーマは、口腔内や爪に発生するものが多く、発見された時には既に肺やリンパ節、脳などに転移しています。外科手術や放射線、抗癌剤などにより治療しますが、体にうけるダメージが大きく、飼い主さんや老犬にとってつらいものがあります。
そこで当院ではその他の治療選択肢として、次のオプションがあります。
これらの治療法は、悪性メラノーマが患者さんの免疫力によって、コントロールされるという背景に基づいています。

①患者さんの免疫力をアップさせる方法
・犬のインターフェロン(インターDOG)
・丸山ワクチン(アンサー、ゼリア新薬工業)
・シメチンジン(本来胃潰瘍の薬であるが、免疫調節作用を持つ)

②患者さんの免疫にかかているブレーキをはずす薬(人では、オプジーボが有名になりました)
・Plladia(トセラニブ)という分子標的薬
・ピロキスカム(非ステロイド系抗炎症薬だが、プロスタグランディンE2を抑えて転移を抑制する)
・ルペオール注射(悪性腫瘍におけるNF-kB)と呼ばれる細胞核内の炎症を引き起こしている分子を抑える働きをする。
・stiripentol(スチリペントール、人の小児科における抗てんかん薬)乳酸脱水素酵素阻害剤、メラノーマでは乳酸が免疫細胞の侵入を阻害するので、これをブロックする薬です。

これらの治療は単独で行うものではなく、各種組み合わせて治療いたします。
これらの治療法についての質問、お問合せは院長、獣医師東條がうけたまわります。お気軽にお電話ください。
院長不在の際は、こちらからご連絡させていただきます。

投稿者: 長居動物病院

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犬や猫の扁平上皮癌の治療について